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光と風が集う理想の暮らし!中庭リフォームの種類やメリットなどを解説

光と風が集う理想の暮らし!中庭リフォームの種類やメリットなどを解説

周囲の家が近くて室内が暗い、外で過ごしたくても通りからの視線が気になる──そんな悩みを解消できるのが「中庭」です。採光や通風を確保しながら、プライベート感のある外空間を楽しめるため、既存の住まいに取り入れたい方や、新築時に検討する方が増えています。

今回は中庭リフォームについて、種類やメリットなどを解説いたします。ぜひ検討されている方は参考にしてみてください。

中庭のある住宅の種類は3タイプ

家の中庭は、建物の形によって「コの字型」「ロの字型」「L字型」のいずれかに分類されます。さらに、中庭自体もいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴があるため理解しておくことが大切です。

コの字型

コの字型の中庭は、建物の三方向に囲まれた形が特徴で、光や風を家全体に取り込みやすく、どの部屋からも中庭を眺められる点が魅力です。外に向けて一部が開かれているため開放感があり、直接屋外へ出られる利便性もあります。また、視線を中庭に集めることでプライバシーを守りつつ、植栽やウッドデッキなどを取り入れやすい広がりのある空間をつくれます。ただし、立地によっては外から見えやすくなるため、周囲との関係性を考慮した設計が必要です。

ロの字型

ロの字型の中庭は、建物が四方を囲むことで完全に内部へ取り込む形になり、外部からの視線や音を遮断できる点が大きな特徴です。家の中からしか出入りできないため、安心感のあるプライベート空間を実現でき、子どもやペットの遊び場、植栽を楽しむスペースなど多用途に活用できます。全方向の部屋が中庭に面することで光が均等に届きやすく、家全体を明るくできるのもメリットです。ただし、敷地面積が十分でないと中庭や住居部分が狭くなる可能性があるため、広さや風通しの工夫を含めて計画することが大切です。

L字型

L字型の中庭は、建物の二方向に囲まれた形が特徴で、敷地の条件に合わせやすく設計の自由度が高いスタイルです。コンパクトな土地でも採用しやすく、効率的にプランニングできるため、多様なライフスタイルに対応できます。リビングやキッチンを面させれば視覚的な広がりが生まれ、日常の暮らしに開放感をプラスできるのも魅力です。一方で、囲まれている面が少ないため外からの視線を受けやすい点には注意が必要です。外構やアプローチとのつながりを含めて計画することで、より効果的に活かせる中庭の形といえるでしょう。

家に中庭をつくるメリットとは

日本の住宅では、中庭は建物に囲まれたプライベートな庭として設けられることが多く、外からの視線を気にせず自然を楽しめる空間として人気があります。採光や通風を確保して家全体を明るく開放的にするだけでなく、防犯面などの実用的なメリットも兼ね備えているのが特徴です。こちらでは、中庭をつくるメリットについてご紹介します。

室内が明るくなる

都市部などでは住宅が密集していて北側の部屋が暗くなりがちですが、中庭を設ければ建物の内側から光を取り込めるため、家全体を明るく保つことができます。中庭に面した部屋は日中を通して自然光を得られ、北側の空間でも南向きの窓を設置することで採光が確保できるなど、暮らしやすい住環境につながります。

風通しがよくなる

中庭のある家では、外部に面した窓を開けなくても、中庭に向けて窓を大きく開放できるため、防犯面での不安を感じにくいという利点があります。道路や隣家に面する窓を閉じたままでも風を取り入れられるので、安心感と快適性を両立できます。
また、中庭に沿って複数の開口部を設けることで、風の通り道が自然と生まれ、家全体に空気が循環しやすくなります。換気効率が高まることで、湿気や熱がこもりにくく、住環境を常に心地よく保てるのも大きな魅力です。

プライバシーの確保

中庭を設けることで、周囲の視線を遮りながら安心して外空間を楽しめるプライベートな環境をつくれます。都心部や住宅が密集するエリアでは隣家や通行人から庭が見えてしまうこともありますが、中庭ならカーテンを閉めずに自然の景色を眺めたり、子どもの遊び場や物干しスペースとして安心して使えます。

さらにバーベキューやガーデニング、DIYなどを楽しみながら、家にいながらアウトドア気分を味わえるのも魅力です。二世帯住宅の場合でも、中庭を挟むことで互いの生活空間を分け、プライバシーを保ちながら快適に暮らせるでしょう。

セキュリティを維持しながら換気できる

気候の良い日に窓を開けて風を取り入れたいと思っても、道路に面した窓では防犯面が心配でためらうことがあります。その点、中庭に面した窓なら開放しても外から侵入されにくいため安心です。さらに中庭を設けることで家全体に開口部が増え、風の通り道が確保されるため、効率よく換気できるのも魅力です。道路側に大きな窓を設けなくても自然の風を取り込めるので、セキュリティを維持しながら心地よい住環境を実現できます。

家に中庭を作るときの注意点

排水・排雪への対策

中庭を設ける際には、排水や排雪の方法を事前に計画することが大切です。特にロの字型の住宅では水が溜まりやすく、湿気や害虫の発生につながるほか、大雨の際には中庭がプールのようになり、室内に浸水する恐れもあります。そのため、排水設備を整えるだけでなく、水はけのよい素材を採用するなどの工夫が欠かせません。

さらに、設備のメンテナンスを怠ると詰まりの原因になるため、定期的な点検も必要です。積雪地帯では、雪を効率よく処理するために融雪用の配管を設けるといった対策も検討すると安心でしょう。

生活導線を意識した間取り

中庭を取り入れる際には、生活動線をしっかり意識した間取り計画が欠かせません。建物の中央に配置されることが多いため、間取りによっては移動が遠回りになり、暮らしに不便を感じることがあります。特に、キッチンからリビング、寝室からトイレといった利用頻度の高い経路は、移動距離や回遊性を考慮して設計することが重要です。

コの字型やロの字型では反対側に行くのに外を経由したり迂回する必要があり、L字型でも玄関とリビングが離れると荷物の運搬が大変になる場合があります。快適に暮らすためには、建物全体で無理のない動線を確保する工夫が求められます。

断熱性や大きさを考えて窓を選ぶ

中庭のある家では、窓が多くなる分、断熱性や耐震性への配慮が重要です。大きな窓は景色や採光、風通しを良くしますが、面積が広がるほど断熱性能は低下しやすくなります。そのため、ペアガラスやトリプルガラスなど断熱性の高い窓を選びつつ、中庭の開放感や機能を損なわない大きさを検討することが大切です。また、耐震性に問題がないかも確認しながら、家全体の快適さと安全性を両立できる窓選びを心がけましょう。

まとめ

中庭は、室内の開放感やプライバシーの確保、風通しや採光の向上、さらに景観やインテリア性といった多くのメリットがあります。一方で、建物の面積が狭くなったり、断熱性能が低下しやすかったりといったデメリットもあるため、憧れだけで設置を決めるのは注意が必要です。設計や施工の難易度も高いため、敷地面積や家の形状、光の取り入れ方などを考慮しながら、機能性とデザイン性を両立させた中庭計画を立てることが大切です。

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