屋根リフォームの種類

こちらでは、屋根リフォームの代表的な3種類の施工方法についてご紹介します。

塗装リフォーム(塗り替え)

屋根に塗料を塗る方法で、主にスレートやガルバリウム鋼板などに使われます。屋根の劣化が少なく、塗料が剥がれている場合に行われることが一般的です。新しい屋根材を使わずに、塗料で屋根を保護し景観を改善できます。ただし、適切な塗料を選ぶことが重要です。安価な塗料は耐用年数が短く、頻繁な塗り替えが必要になる場合があります。コストパフォーマンスを考えるなら、機能性や耐久性の高い塗料を選ぶことがポイントです。

重ね葺きリフォーム（カバー工法）

重ね葺きリフォームは、既存の屋根を撤去せず、新しい屋根材を上から被せる工法です。この方法は、屋根自体には劣化が見られるが、下地がまだ良好な状態の場合に有効です。主にスレートやガルバリウム鋼板などの平らな屋根材に施工されますが、瓦屋根には適していませんので、塗装または葺き替えを検討することが推奨されます。

重ね葺きの利点は、葺き替えに比べて工期が短く、撤去費や処分費がかからないため費用を節約できる点です。ただし、屋根が二重になることで断熱性や防音性が向上する一方で、建物全体に負荷がかかることが注意点です。そのため、軽量で耐久性の高いガルバリウム鋼板などが一般的に選ばれます。

葺き替えリフォーム

葺き替えリフォームは、既存の屋根を撤去し、新しい屋根材を設置する方法です。この施工により、屋根の寿命を延ばすだけでなく、建物全体の耐久性も向上させることができます。ただし、解体や処分作業が必要であり、それに伴う騒音やホコリが近隣に影響を与えることも考慮しなければなりません。工事費用が高額で工期もやや長くなることが、この方法のデメリットです。

葺き替えリフォームは屋根リフォームの中でも費用が高めですが、そのコストパフォーマンスは長期的に見て非常に高いものです。耐震性を強化したり、軽量で性能の良い屋根材を選択することで、より安心して快適に暮らせる住まいに改善できます。リフォーム前には、近隣への影響や工期についてもリフォーム会社に事前に確認することが大切です。

屋根リフォームの費用相場

こちらでは、各リフォーム方法の価格帯・特徴の違いについて、簡単に確認しておきましょう。

塗装リフォーム　費用相場 : 約40~80万円

屋根工事の中でも最も一般的なのが屋根塗装工事で、使用する塗料や塗装面積によって費用が異なります。屋根は外壁とは異なり、紫外線や雨雪の影響を強く受けるため、耐候性に優れた高品質な塗料が選ばれることが多いです。通常、塗料の耐用年数は約10年から20年ほどで、この期間で定期的な再塗装が必要です。

重ね葺きリフォーム　費用相場 : 約80~120万円

既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる方法で、比較的大掛かりな屋根リフォームですが、屋根の寿命を大幅に延ばすことができます。この工法では、下地の補修費や古い屋根材の処分費用が不要となるため、葺き替え工事に比べて費用を抑えることができる傾向があります。

葺き替えリフォーム　費用相場 : 約60~200万円

屋根の葺き替えは、屋根リフォームの中で最も高額な工事の一つです。新しい屋根材の材料費や工事費用に加えて、古い屋根材の撤去・処分費用が追加されるためです。特に、既存の屋根材にアスベストが含まれている場合、その除去費用も別途必要となることがあります。

葺き替え工事により、下地を含めて屋根全体を新品に交換することができます。これにより屋根の寿命を大幅に延ばし、将来のメンテナンスコストを抑えることができます。長期的には、リフォーム費用を節約できるケースも考えられます。

費用相場を相場よりも安く抑えるコツ

以下の方法を実践することで、相場よりもお得に屋根リフォームができる可能性があります。ぜひ参考にしてください。

業者ごとに見積もりを比較する

屋根リフォームの業者を選ぶ際には、2社〜3社以上の業者から「相見積もり」を取り、それぞれの見積もり金額を比較することがおすすめです。屋根工事の費用には定価がなく、業者によって大幅に異なることがあるため、慎重に選ぶ必要があります。

補助金・助成金を申請する

屋根リフォームが自治体の補助金・助成金の対象となる場合、その制度を活用することで工事費用の負担を軽減できる可能性があります。具体的には、断熱・遮熱対策を含む省エネリフォームや、耐震性を向上させるリフォーム、地元業者に依頼することが挙げられます。また、自然災害による被害を受けた場合も、国や自治体からの支援を受けることができるケースがあります。

まとめ

屋根リフォームにかかる費用は、施工方法や使用する屋根材によって大きく異なります。部分的な補修工事では数万円から始まり、大規模な葺き替え工事では200万円程度の費用がかかることもあります。屋根工事の費用を抑えるためには、補助金制度の活用や複数業者からの相見積もりを検討することが重要です。