快適なキッチンで料理も暮らしもスマートに!パントリーのメリットや注意点について
- リフォーム豆知識

最近は、キッチンの中や周辺に設けるパントリーを取り入れる住宅が増えています。パントリーは食品や日用品をまとめて収納できる便利なスペースで、リフォームを機に設置を検討する方も少なくありません。ただし、間取りやライフスタイルによって最適な形は異なるため、選び方に悩むこともあるでしょう。
今回は、パントリーのリフォームについて、メリットや注意点についてご紹介いたします。
パントリーのメリット
パントリーとは、キッチン内や隣に設けられる収納スペースで、食料品や飲料、調理器具、食器、さらには日用品まで幅広く保管できるのが特徴です。家庭ではキッチンをすっきり整える役割を果たし、大きな住宅や施設では独立した部屋として設けられることもあります。
ここからは、パントリーの主なメリットについてご紹介いたします。
食料品をまとめて備蓄・ストックできる
パントリーを設けることで、通常のキッチンでは難しい大量のストックが可能になります。お米や水などのかさばるものから缶詰や乾物、調味料などの長期保存食品まで一箇所にまとめて収納でき、安売りの際に買い置きしておくことも容易です。収納に余裕が生まれるため、食品やキッチンペーパーなどの消耗品をまとめ買いでき、家族の人数が多いご家庭にも最適です。
また整理整頓しやすく、賞味期限の管理もしやすいため、無駄を減らして経済的にも暮らしを助けてくれます。ただし広さに任せて買いすぎると散らかりやすくなるので注意が必要です。
調理スペースが広がり、キッチンがすっきり片付く
パントリーを設けると、頻繁に使う食器や調理器具、食材などをキッチンから片付けられるため、作業スペースが広がり、見た目もすっきりと整います。鍋やホットプレートなどの大きくかさばる調理器具も収納でき、使用頻度の低いものも整理可能です。さらに細々したものをまとめられることで、片付けがしやすくなり、料理後の掃除も楽になります。
LDKタイプの住宅では、リビングから見えるキッチンも整った印象になり、来客時にも慌てず快適に過ごせるなど、日々の料理や後片付けの効率向上やストレス軽減にもつながります。
キッチン収納より整理整頓がしやすい
パントリーは棚がオープンになっていることが多く、どこに何があるのか一目でわかるため整理整頓がしやすく、奥の方にしまった物を忘れる心配も少なくなります。また、食材や消耗品をまとめて収納できるため、料理の準備や買い物の効率が上がり、家事全般の動線も整って生活全体がスムーズに回るようになります。
パントリーの種類
ここでは、パントリーの主な種類をご紹介します。収納スタイルや使い勝手に応じて選べるタイプがいくつかあり、自宅や生活スタイルに合ったパントリーを選ぶことが大切です。
壁付けタイプ
壁付けタイプは、キッチンの横や背面の壁面を収納として活用する方法です。通常のクローゼットと同じように設置でき、造り付けや後付けキャビネットで対応可能なため、比較的コストを抑えて導入しやすいのが特徴です。
幅や奥行きを必要に応じて調整でき、棚やラックを活用することで縦のスペースも有効に使えます。扉を付けないオープンスタイルも選べますが、リビングなどから見える場合は目線を遮る工夫が必要で、ホコリ対策も考慮するとより快適に使えます。
ウォークインタイプ
ウォークインタイプは、人が中に入って使える収納スペースで、広いキッチンやダイニングの隣に設置されることが多いタイプです。収納量が多く、大容量の食料品や調理器具、家電などをまとめて収納できるため、買い忘れや重複購入を防ぐことができます。また広めのカウンターを設置すれば、収納だけでなくアイロンがけや家計管理などの家事スペースとしても活用可能です。
ただし、スペースを多く必要とするため、コンパクトな住宅やマンションでは設置が難しく、広すぎると物が増えすぎて整頓が大変になることがあります。さらに湿気や匂いの対策も必要で、キッチンから離れることで移動距離が増える点にも注意が必要です。
ウォークスルータイプ
ウォークスルータイプは、出入り口を2か所以上設けて部屋を通り抜けられる形式で、キッチンとダイニングやリビングなど、他の部屋と直結するのが特徴です。両側に収納棚を設ければ収納力も高く、動線が短くなるため、家事や食品の出し入れがスムーズになります。また通気性が高く湿気や匂いがこもりにくいのもメリットです。
ただし、設置にはある程度の広さが必要で、間取りや他の部屋との配置を工夫する必要があるため、導入のハードルはやや高めです。
パントリーリフォームの注意点
便利なパントリーですが、リフォームを行う前には押さえておきたい注意点もあります。どんな点に気を付けるべきか、こちらで確認していきましょう。
キッチンやその周囲にスペースが必要
パントリーを設けるには、まずキッチンやその周辺に十分なスペースが必要です。ウォークインやウォークスルータイプのように動線も確保する場合は、より広さが求められます。限られた面積の中で無理に設置すると、キッチンやダイニングなどが狭くなり、生活の快適さが損なわれることもあります。実際に使ってみて、収納よりも作業スペースや通路の広さを優先すれば良かったと感じることもあるでしょう。
特に同居人数が少なかったり料理の頻度が少なかったりする場合は、せっかくの収納を持て余してしまう可能性もあります。設置場所によっては動線に支障が出ることもあるため、パントリーの広さや配置が生活に本当に必要かどうかを見極めて検討することが大切です。
動線を意識した設計
パントリーやユーティリティを設ける際は、家事の流れを踏まえた動線計画が欠かせません。例えば、買い物帰りにそのまま食品を収納できるようキッチン近くにパントリーを配置すれば、食事準備がスムーズになります。同様にユーティリティでは、浴室から洗濯機、干す・たたむ・収納までの流れを一連で行えるように配置すると効率的です。逆に動線が悪いと、必要以上に移動が増えたり使い勝手が悪化したりし、家事の負担やストレスにつながります。収納量だけでなく配置場所やアクセス方法まで考慮し、日常の動きをスムーズにすることが、快適で効率的な住まいづくりのポイントです。
まとめ
パントリーはキッチンまわりの収納や片付けをスムーズにし、家事を効率化してくれる便利なスペースです。ただし設置には場所を取るため、本当に必要かどうか、どの程度の広さが暮らしに合うのかを考えることが大切です。まずは何を収納し、どのように使うのかをイメージしながら、奥行きや配置を決めましょう。収納方法にもこだわれば、スペースを有効活用でき、毎日の暮らしがより快適になります。